[ワシントン 5日 ロイター] - 米マイクロソフトの企業向け電子メールソフト「エクスチェンジサーバー」のサイバー攻撃で、米では2万以上の企業や団体が影響を受けているもようだ。米政府も事態を重くみて調査している。

マイクロソフトは2日、中国と関係するとみられるハッカー集団が「エクスチェンジサーバー」でこれまで判明していなかった脆弱性を悪用してサイバー攻撃を仕掛けていると発表し、脆弱性を修復するソフトウエアパッチを公開した。

米政府の対応に詳しい関係筋は5日、米国内の被害は2万以上の機関に及ぶと述べた。

政府の調査記録によると、米国内ではクレジットユニオンと呼ばれる協同組織の金融機関、地方自治体、小規模企業が影響を受けている。またアジアや欧州でも数万の組織が影響を受けている。

米政府は事態を憂慮。サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は4日、修復ソフトを「至急」インストールするよう呼び掛けた。サキ大統領報道官は5日、「広範な影響を及ぼし得る、重大なセキュリティー上の脆弱性があった」とし影響が広範囲に及ぶ可能性があると述べた。

マイクロソフトは当初、攻撃は「対象を絞った限定的」なものと説明していたが5日、政府機関やセキュリティ会社と協力して顧客のサポートにあたっていると述べた。影響がどの程度広がっているかについてはコメントを差し控えた。

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