[東京 3日 ロイター] - 旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)は3日、日本アジアグループ(JAG)株の公開買い付け(TOB)を撤回すると発表した。JAGが1株当たり300円の特別配当を公表したが、この配当が極めて多額でTOBの撤回以外選択肢がないためとしている。

シティのTOBに対し、JAGは2月、自社の事業内容や利害関係者の利益に関心がないなどとして反対意見を表明。シティのTOBは米投資会社カーライルがマネジメント・バイアウト(MBO)の一環で進めていたTOBを阻止するためだともしていた。

さらにJAGは3月1日、企業価値の向上と株主還元に係る施策を発表。1株当たり300円の特別配当の実施ほか、事業会社2社の戦略的売却の検討を明らかにしていた。

発表を受け、東京証券取引所はJAG株の売買を午後3時39分から停止している。

*内容を追加します。

(青山敦子 編集:田中志保)