『ゲンロン戦記』東浩紀が僕に語った大いなる「失敗」
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安宅さんや東さんに共通しているのは自分のアウトプットに対する知的誠実さ
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すぐに感想と返事を書いた僕は、どうしても直接会って御礼を言いたくなった。ちょうど、ゲンロンカフェで東さんが登壇するイベントが締め切り直後に控えていた。僕はイベント後に壇上から降りてくる本人を捕まえて、「素晴らしい原稿でした。ありがとうございました」と話しかけた。
東さんは心底ほっとしたという表情を浮かべ、「あれは難しかったんだけど、ちょっと緊張したんだ。君が気に入ってくれたのは本当に嬉しいよ」と言った。
僕が驚いたのは、原稿に対するあまりにも真摯で、誠実な姿勢だ。「東浩紀」はもうビッグネームであり時評、批評、小説と、およそ同時代では誰も成し得ていないことを成し遂げていた。それにも関わらず、東さんは緊張しながら原稿を書いている。僕にはその小さな会話に、東さんの人間性が象徴されているように思えた。
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