量的緩和政策が物価も景気も押し上げなかった「現実」 - 中央銀行の危険な賭け～前代未聞の金融政策は何をもたらすのか

コメント

注目のコメント

• 清水 誠

  東京国際大学 教授

  ・2021年02月26日

  世界で初めて「ゼロ金利制約」に直面した日銀、最近の量的緩和の効果は長期金利を引き下げた分はあったと思うが景気回復には全く不十分であった。異次元緩和が始まる時に長期金利は既に1％を割っており、それをほぼ0％に下げたに過ぎない。福井総裁時代の量的緩和のオペの対象は今と違って短期債中心であり、外国の(長期)金利は高く日本の長期金利が引っ張られ2％程度が維持された。金融政策がデフレの原因の筈はないが、デフレに対処するには金融政策が最善であり、それはマイナス金利深掘りであることを示唆している。