[北京 25日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は25日、農村部の貧困撲滅で「完全な勝利」を収めたと宣言した。

総書記就任から8年で貧困を撲滅したことを記念する式典で述べた。国営メディアは、習主席の指導力により、1億人近くが貧困状態を脱したと伝えている。

習主席は昨年12月、貧困対策で目標を達成したと表明。共産党は今年、創設100年の節目を迎えるが、貧困脱却が誕生日プレゼントになるとの認識を示した。

習主席は25日、北京の人民大会堂で開催された式典で1時間にわたって演説。「共産党の指導力と中国の社会主義体制が、リスク、課題、困難に対する基本的な保証になる」と述べた。

海外の一部の政策専門家は、中国が貧困の定義を緩めに設定しており、貧困地域の開発継続には持続的な投資が必要だと指摘している。

中国は、農村部の極度の貧困を1人当たりの年収4000元(620ドル)未満と定義している。これは現在の為替レートで1日当たり約1.69ドルに相当するが、世銀は国際貧困ラインを1日当たり1.90ドルとしている。

同主席は、過去8年間で貧困対策に1兆6000億元を投じたと表明。今後5年間の投資予定額は明らかにしなかった。

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