[シドニー 25日 ロイター] - オーストラリア統計局が25日発表した昨年第4・四半期の企業の設備投資は3%増の294億豪ドル(234億4000万米ドル)と、2019年初め以来の増加となった。ロイター調査の市場予想は横ばいだった。

新型コロナウイルス流行が続く中でも企業が設備投資を増やしたことは、豪経済にとって明るい兆しだ。

設備投資の予想外の増加は、非鉱業セクターの設備投資が活発だったことが要因。オンラインショッピング需要を背景に建設、宿泊施設、飲食サービス、輸送、倉庫などへの設備投資が増えた。

ウエストパック銀のエコノミスト、アンドリュー・ハンラン氏は「われわれは(設備投資の)減少を予想していた。だが実際には、企業の景況感は上向き、新型コロナ対策の制限が解除される中で急速に回復した経済活動に対応するために企業は設備投資を増やすことを選んだ」と指摘。「背景には経済が回復しつつあることがある。設備投資が上向く可能性は高い」と語った。

今回、2020/21年度(21年6月まで)の設備投資見通しは1214億豪ドルと、従来から上方修正された。