[22日 ロイター] - 米タイヤ大手グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバーは22日、国内の同業クーパー・タイヤ・アンド・ラバーを28億ドルで買収すると発表した。利益率の高いライトトラック・スポーツ多目的車(SUV)向け事業を強化するとともに、北米と中国でのプレゼンスを拡大する。

発表を受け、グッドイヤーよりも高い利益率を上げてきたクーパーの株価は22日、29%高で終了。グッドイヤーは21%高。

買収により、グッドイヤーの中国での事業規模は倍近くに拡大する。一方、クーパーはグッドイヤーが持つ2500の小売店舗に交換用タイヤの販売網が広がる。

現金と株式交換の組み合わせで買収額はクーパー1株当たり54.36ドル。2月19日終値に24%のプレミアムを上乗せした水準となる。買収手続きは2021年下期に完了する見通し。

グッドイヤーは、買収手続き完了後の2年以内にコスト面で約1億6500万ドルのシナジー効果を見込んでいる。統合後の新会社はグッドイヤーの株主が約84%、クーパーの株主が約16%の株式を保有する。