NY株続伸、27ドル高 景気期待、金利上昇警戒も
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米議会下院予算委員会は22日、1兆9000億ドル規模の大型経済対策の関連法案を可決し、3月中旬までの成立への期待が強まりました。また、新型コロナウイルスのワクチン普及への期待が支えとなり、ダウ工業株30種平均は一時、取引時間中の最高値を更新しました。ナスダックは大幅安。テスラやアマゾン、アップルなど主力株は揃って利益確定売りに押されました。
景気変動や経済正常化の影響が大きい航空会社やレジャー関連、小売りなどの業種のいわゆる景気循環株が買われた一方で、長期金利上昇により、割高感の強まった巨大ITなどのハイテク株は売られるという典型的なセクターローテーションの取引が盛んに行われていました。
米国株式市場は最近、米国長期債利回りが約1年ぶりの高水準で推移しており、急激な上昇を警戒し始めています。バイデン大統領の1.9兆ドルの大規模な追加経済対策が早ければ3月にも実施される可能性がある中で、市場はインフレ期待を高めているようです。
IT・ハイテク株などグロース株にとっては長期金利の急上昇はマイナスです。しかしながら、景気循環株にとっては景気回復期待感はプラスで、航空業界やクルーズなど新型コロナショックで落ち込みが激しかった銘柄への買い戻しが目立っていました。
引き続き、米国金利動向は株式相場に大きく影響を与えることになりますので、注視する必要があります。ポイントは、金利の上昇が、悪いインフレではなく良い景気回復を背景としているかどうかですね。もしそうなら、上昇を先導するセクターが、ハイテクなどグロースからバリューへの循環物色に上手く繋がると思います。そして、もう一段の大相場になると想定されます。