[ジャカルタ 22日 ロイター] - インドネシアがミャンマーの混乱を収拾するための行動計画を策定し、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国に同調を求めていることが明らかになった。

関係筋によると、同計画はクーデターにより同国の実権を握っている国軍に新たな選挙実施の確約を求めるとともに、公平で幅広い参加が保証されるよう監視団を組成することなどを柱としている。

インドネシア政府高官はロイターに対し、行動計画は流血の事態を防ぎ、選挙を実施して勝者に政権を譲るという約束を軍事政権に守らせるための外交的な解決策であると指摘。同高官によると、計画では軍政とクーデターに反対する勢力の対話をASEANが仲介するよう求めている。

実権掌握後、ミャンマー国軍は再選挙の実施を約束しているが、その時期は明言していない。

同国内の抗議活動参加者や西側諸国は国軍側にアウン・サン・スー・チー国家顧問を直ちに解放し、昨年11月8日の選挙結果を認めるよう求めている。インドネシアによる行動計画はこうした要求を満たす内容にはなっていない。

インドネシア外務省の報道官は「(ルトノ外相が)ASEAN諸国の外相との協議から戻ったら発表があるだろう」と述べ、それ以上のコメントは控えた。

同行動計画について、インドネシア政府高官は複数のASEAN加盟国から強い支持を得ているとする一方、外交努力は簡単なものではないと指摘している。

別のインドネシア高官2人とある外交筋は、複数のASEAN加盟国とインド太平洋地域の国が「裏のルート」を通じてミャンマー軍政の一部と協議し、譲歩を促すとともに、さらなる流血を防ぐよう求めているとしている。

同高官らはミャンマーにASEAN特別首脳会議への参加を促すのは難しいと指摘。ミャンマーは同首脳会議でクーデターが議題になることを避けたいとみられ、譲歩案としてジャカルタのASEAN事務局で議題を明示しない首脳会議を提案することが考えられるという。