[フランクフルト 19日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)銀行監督委員会のフェルナンデスボロ委員は19日、銀行の取締役会への監視を強化し、経営陣の多様性をより重視する方針を示した。

ECBはすでに取締役員候補の適性審査を行っているが、加盟国間で規則が異なり、審査の質に一貫性がない場合がある。

フェルナンデスボロ委員は講演で、ECBは銀行に対し、取締役員を任命する前に適性評価を行うよう要請する計画だとし、銀行は適性評価で候補の職務経験や銀行の具体的なニーズにより焦点を当てることになると述べた。

また、マネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与防止に関する違反などの新たな情報が浮上した場合に取締役員を再評価する方法について、より具体的な規則を示す計画も明らかにした。

多様性に関する数値目標の設定には言及しなかった。ただ、性別や背景、経験などの多様性が効率性を高めるとし、多様性が極めて重要と強調した。

同委員は「監督委員は、取締役会の個人的・集合的リーダーシップの強化に最も関連する多様性の全ての側面についてさらに検討する」と述べた。

「経営陣の多様性は非常に重要だ。欧州の銀行はこの分野で改善の余地が大いにある」と指摘した。