[ワシントン 19日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は19日に公表した半期に一度の金融政策報告書で、新型コロナウイルス感染拡大の影響から回復しつつある中でも、企業倒産のリスクは「なお大きい」との認識を示した。

FRBは、企業借入金は「なお歴史的な高水準近辺」にあるとし、大規模な現金残高、低金利、新たな経済成長で短期的に問題が緩和されるとみられるものの、「中小企業に加え、一部の大企業の破綻リスクはなお大きい」とした。

このほか商業用不動産市場について、現在見られる経済の変化で価格が「急落」し、投資家などが打撃を受ける恐れがあると指摘。一部の国で新型コロナ対応のための借り入れと支出により、金融システムの「脆弱性が増大した」とし、一部の新興国におけるストレスの影響が米国の金融システムと経済活動に波及する可能性があると警告した。

パウエルFRB議長は同報告を23日に上院銀行委員会、24日に下院金融サービス委員会に提出。双方で議員の質問に応じる。