[ブリュッセル 17日 ロイター] - 企業団体「水素協議会」が17日発表した業界リポートによると、この10年間に世界で計画されている水素プロジェクトの大部分および関連投資のうち最も大きな割合を占めるのは欧州となる見通しだ。

コンサルティング会社マッキンゼーとともに行った集計によると、世界中で発表されている水素プロジェクト228件のうち、55%に当たる126件は欧州でのプロジェクトとなっている。大半はこの10年間に開始される予定で、再生可能水素や化石燃料ベース水素に焦点を当てている。

計画されているプロジェクトが全て実現すれば、この10年間のグローバルな投資額は3000億ドルを超える。これはエネルギーセクターの全投資額の約1.4%に当たり、欧州が全体の約45%を占めるという。資金の過半はまだ確保できていない。

水素協議会のダリル・ウィルソン事務局長は欧州が水素プロジェクトでリードしている理由について、水素サプライチェーンに対する早期の投資、ドイツの水素電車といったプロジェクト、気候変動政策を列挙。「この安定した政策コミットメント環境により、業界は行動することに自信を持てるようになっている」と述べた。

ロイヤル・ダッチ・シェル、BMW、マイクロソフト、中国石油化工集団(シノペック)を含む水素協議会のメンバーは、2025年までに水素投資を19年の水準から6倍増やすことを計画している。

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