[ワシントン 16日 ロイター] - 米証券取引委員会(SEC)は16日、モーニングスターの格付け事業部門を提訴したと発表した。商業用不動産担保証券(CMBS)の格付けで米証券法違反があったとしている。

SECは、モーニングスター・クレジット・レーティングスLLCが、2015年─16年の30件CMBS取引でアナリストが情報開示せずに格付けモデルを修正するのを許容し、情報開示および内部管理の規定に違反したと主張。格付け会社は格付け付与の基準等を開示し、それを堅持するよう法律で定められているが、モーニングスターのアナリストは公表せずに発行体に有利になるような調整を頻繁に行っていたとしている。

モーニングスターの広報担当者は、すべての法規制を順守しており、訴因の手法は2018年に自主的に廃止したと説明した。

格付け会社は、先の金融危機で不動産担保証券の格付けを甘くして住宅バブルに拍車をかけたと批判された。

現在、モーニングスターの格付け事業は傘下のDBRSモーニングスターが行っている。