[ニューヨーク 11日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドル指数が小幅安。朝方発表された週間の米新規失業保険申請件数が市場予想ほど改善しなかったことが重しとなった。

終盤の取引でドル指数は90.393。今週は週間ベースで昨年12月半ば以来の大幅な下げを記録する見通し。

6日までの1週間の新規失業保険申請件数は79万3000件と、前週の81万2000件から小幅に改善した。エコノミスト予想は75万7000件だった。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「米雇用市場の緩慢な改善は、連邦準備理事会(FRB)のハト派なバイアスを正当化し、短期的にドルが脆弱となる可能性がある」と述べた。

ユーロ/ドルは約0.1%高の1.2134ドル。

欧州委員会が域内の今年の経済成長率見通しを下方修正したものの、市場の反応は限定的だった。しかし、アクション・エコノミクスのロン・シンプソン氏は「現時点で欧州の景気回復見通しは芳しくなく、ドルが今後ユーロに対し堅調に推移する」と予想した。

オーストラリアドルも0.3%高の0.7749米ドル。一時、3週間ぶり高値となる0.7772米ドルを付ける場面もあった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは一時4万8481.45ドルと過去最高値を更新し、5万ドルに迫った。米金融大手バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)がビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)を顧客が保有、送金、発行するのを支援する部門を新設すると発表したことが追い風となった。