[ニューデリー 9日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は9日発表した「インド・エネルギー見通し2021」で、次の20年間にインドは世界全体のエネルギー需要の伸びの25%を占め、2030年までに欧州連合(EU)を抜いて中国、米国に次ぐ世界第3位のエネルギー消費国になると予測した。

IEAによると、現在のシナリオに基づいてインドの国内総生産(GDP)が2040年までに8兆6000億ドルに達した場合、エネルギー消費は約2倍に膨らむ見込み。インドのGDPは40年までに日本並みの規模になると想定しているという。

こうしたエネルギー需要増大に伴って化石燃料の輸入依存度は高まるとみられている。政府が国内の石油探査・生産を奨励しているものの、石油と天然ガス生産が停滞しているためだ。インドは既に国内石油需要のおよそ76%を輸入に頼る、中国に次ぐ世界第2位の純輸入国だが、依存度は30年に90%、40年に92%に達すると予想されている

40年のインドの石油需要は、19年の日量約500万バレルから870万バレルに増加する見通し。500万バレルだった精製能力は30年までに640万バレル、40年までに770万バレルに拡大しそうだ。