グーグルが「クッキー」代替技術、AIが利用者を分類
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記事内にもあるよう広告配信や効果計測で利用されている3rdPartyCookieがプライバシー保護の観点から利用制限されてきます(Safariはすでに制限強化、Chromeは22年1月までに)。
広告の個人嗜好性の最適化をプライバシーと両立した上でどのように実施するかが課題で、特に広告で大きな収益をあげているGoogleの出方が注目されていますが、ブラウザにEdge AI搭載して抽象化されたグルーピング情報を送信する、なんてGoogleっぽいな〜と思いました。
IDが何の属性に所属しているかも分からない形で送信されるので、広告プラットフォーム側はどの属性なのかを都度試し打ち→効果のいい属性だと判断する、と中々大変そうな仕組みですし、広告プラットフォーム側の判定によっても効果差異が出てきそうですね。
この仕組みをはじめとして、これから広告業界はプライバシー保護をしながらの最適化を模索していく数年間になると思いますが、やはり気になるのが全体の3~4割のトラヒックを占めるAppleの動向です。
記事中にはSafariも対応するかも、、とありましたが、Appleは広告収入が主たる事業ではないため、過去の対Googleのスタンスからも乗ってくるかは不透明。Appleのこの辺りの出方はおそらく春のWWDCで見えるような気がしていますので、注目しています。Googleがプライバシーを考慮して、広告配信用のリストをAIで抽出する方針を発表しました。
ブラウザの第三者クッキーと呼ばれる識別子はプライバシーの問題で指摘される対象となっていました。世界のブラウザシェアの5割をしめるChromeブラウザでも二年以内に第三者クッキーの利用を停止する方針も出しています。
これまで第三者クッキーに頼って、パーソナライズ配信していた広告が出せなくなるわけですが、この代替としてAIを使ったプライバシー考慮されたユーザー群のリスト抽出法を提供するということになります。
具体的には、複数の観点からなるユーザーのグループ(コホート)を個人特定できない形で、ユーザーグループ情報として提供するというもの。
広告パフォーマンスは95%でキープできるとのGoogle社からのリリースはあるものの、できていたことができなくなるマイナスを補える保証はありません。業界関係者の苦悩は続きそうです。クッキー代替はGoogleだけでなくいくつかアドテクの会社が始めていたりするので、どこが標準を取るかという話がまずは前提にあります。
ざっくり分けるとGoogleとその他の企業という括りで、Googleの場合はデータ保護対策だけでなく、英国(ビジネスモデルを前提に指摘している英国のCMAの考え方は参考になります)など独禁法の視点からも広告マーケット支配的地位の問題で指摘されているので板挟み状態です。
因みにプライバシーサンドボックスと呼ばれるGoogleが取り組んでいる手法は米国の国勢調査でも実証がはじまっているので長い目で見ると統計手法の一つとして検討されるだろうと思います。
クッキー代替の話はIABにも関わっている方に直接伺ったのでよければ参考にしてみて下さい。
デジタル広告は、ユーザーの体験改善という攻めのプライバシーへ
https://note.com/pbdlab/n/nf20aa6408c84
追記:統計調査の件はプライバシーサンドボックスの中の差分プライバシーに関する取り組みでした。失礼いたしました。
https://www.profuture.co.jp/mk/column/11041