【楠木建】なぜGAFAMは世界のプラットフォーマーになれたのか
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日々、何気なくプラットフォーマーという言葉を聞いたり、使ったりします。
現代のビジネス環境における定義としては、楠木先生がここで明示されていらっしゃるものがとてもしっくりきます。
「プラットフォーマーとは、それ自体では価値を生まないが、様々なもの ──たとえばビジネス、企業、個人、システム、コンテンツなどが「乗ってくる」ことによって価値を生み出すという意味の呼称だと捉えています。
ちょっと乱暴かもしれませんが、アニュアルレポートに「マネタイズ」という言葉が頻繁に出てくる企業がプラットフォーマー、とも言えます。
AppleやMicrosoftは普通に商品(ないしはサービス)を売っている。ユーザーは直接代金を払っている。普通の商売ですから、そもそも「マネタイズ」する必要がない。
これに対して、GoogleやFacebookはユーザーからはなかなかおカネをもらえない。だから裏面にある広告で「マネタイズ」する。特にGoogleはこの意味での汎用的なプラットフォームの完成形だと思います。」
GAFAMのような時価総額、事業創造を目指すのであれば、プラットフォーマーとは何かを理解するのは必須ですよね。1970年代初頭に世界初の電子市場として開設され、アメリカのベンチャー向け市場として知られるNASDAQ。全銘柄の上位3〜4%が時価総額の70%を占めていることは、GAFAMに見られるプラットフォーマーの特徴を表しています。
でも、なぜGAFAMは世界のプラットフォーマーになれたのか。そんなふうに一括りで楠木建さんに質問したところ、事業領域も収益源も異なるそれぞれのビジネスの特徴と、なぜ彼らがアメリカから出てきたのかを鮮やかに解説していただきました。
それぞれのビジネスを持ちながらある市場を独占するのがプラットフォーマーたる条件だとすると、そのポジションはこの先ひっくり返ることがあるのか。ひっくり返るとしたら、誰によって?
いろいろ気になっていたことをこれでもかと質問しましたが、どの答えも「なるほど!」となりました。投資や金融に興味がない方にもぜひ読んでいただきたいです。ここで楠木さんが話していることは、自社の事業領域や収益源を考える枠組みにもできると思いました。グローバルプラットフォームになる条件に関して1つ加えておきたい要素がある。会社の運営の仕組みをグローバルに共通にする意思。誤解を恐れずに言うと、ローカライズを許さないと言う覚悟。少なくともグローバル展開する初期の局面ではローカルフィットを犠牲にする覚悟がないと必要なスピードが出ない。