[ベルリン 27日 ロイター] - ドイツのマース外相は27日、ブリンケン米国務長官との初の電話会談後にロイターの取材に応じ、米政府とドイツ政府で政策の違いがあっても、双方が互いに制裁を科すのはふさわしくないとの考えをにじませた。

トランプ前米政権は任期末期に、長く反対してきたロシア産天然ガスのドイツへの輸送海底パイプライン「ノルドストリーム2」建設計画を巡り、関係する船舶に制裁を科した。

バイデン大統領も同パイプライン計画は「欧州にとって悪い取引だ」と表明している。しかし、経由するバルト海地域などでのロシアの影響力を強めるとの米政府側の主張に対し、ロシアとドイツは商業目的のプロジェクトにすぎないと反論している。

マース外相は同パイプラインについての質問に対し、「米独が相互に懲罰的課税や制裁を科すことに果たして意味があるのか、両国関係に照らして考慮しなければならないというのが自分の考えだ」と答えた。ただ、同計画についてバイデン政権と協議する意欲は示しつつも、「この問題でのわれわれの立場は原則的に変わらない」とも述べた。

ただ、ブリンケン氏との電話会談ではほぼあらゆる点で意見が一致したとも強調した。

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