[ニューヨーク 25日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し上昇した。株式市場のボラティリティーが世界的に高まったことで、高リスク通貨に対する需要が後退し、安全通貨と見なされるドルに買いが入った。

この日の米株式市場では、バイデン新政権下で策定される追加的な景気支援策の規模や策定時期を巡る懸念から、主要指数が一時1%を超えて下落。ただその後は下げ幅を縮小し、ほぼ横ばいとなるなど、株価は大きく揺れ動いた。

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツ(トロント)のチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、株式相場の値動きが荒かったことで外為市場でリスク選好度が低下したと指摘。「高リスク通貨の売りにつながった」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.19%高の90.396。一時は90.523と、今月20日以来の高水準を付けた。

ユーロは対ドルで約0.28%安。ドイツのIFO経済研究所が発表した1月の業況指数は90.1と、予想以上に落ち込み、新型コロナウイルスの感染拡大で景気回復が頓挫した可能性が示唆された。

高リスク通貨の一つと見なされる豪ドルは対米ドルで0.16%下落した。

ドル指数は1月初旬から約1.3%上昇。ただアナリストの間では、今年は広範なドルの下落が予想されている。

米連邦準備理事会(FRB)は26─27日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催。パウエル議長は大規模な景気刺激策を当面維持すると表明するとみられており、ドル安につながる可能性がある。

ドル/円 NY終値 103.73/103.77

始値 103.80

高値 103.93

安値 103.71

ユーロ/ドル NY終値 1.2137/1.2141

始値 1.2156

高値 1.2159

安値 1.2117

(表はリフィニティブデータに基づいています)