[北京 22日 ロイター] - 中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)の梁涛副主席は22日、当局による最近の独占禁止法上の措置は民間部門を標的にはしておらず、民間企業の発展を阻害する狙いはないとの立場を示した。

中国政府は金融事業への進出を目指すIT企業を中心に、締め付けを強める考えを示唆してきた。特に、アリババ・グループ傘下の金融会社アント・グループへの一連の対応が注目されてきた。アントが昨年11月に予定していた大型の新規株式公開(IPO)は突如として延期され、同社幹部らは当局に会合に呼ばれ、規制強化の可能性に備えるよう言われた。

しかし、銀保監会の梁副主席は記者会見で、当局はインターネットプラットフォーム運営企業と協業する銀行や保険会社を依然として支持していると説明。

「独禁法の措置は民間企業を標的にしておらず、特定企業1社を狙ってもいない」と述べた。

金融規制当局は最近アントを含む複数のインターネットプラットフォーム運営企業と協議しており、一部の企業は求められている変化に前向きな姿勢を示していると語った。

中国人民銀行はアントに対し、業務改善の過程でサービスの質を確保するよう要請したことを明らかにしている。

アリババ・グループの創業者、馬雲(ジャック・マー)氏は昨年10月以降、公の場から姿を消し、さまざまな憶測が飛び交っていたが、20日に3カ月ぶりに公の場に姿を現した。