[イスタンブール 21日 ロイター] - トルコ中央銀行は21日の政策決定会合で、主要政策金利の1週間物レポレートを予想通り17%に据え置いた。ただ、15%に向け急上昇しているインフレ率を抑制するために必要なら追加利上げを実施する方針を示した。

中銀は「インフレ率の持続的な低下が示されるまで、長期にわたり引き締めスタンスを断固維持する」と指摘。「必要に応じて追加利上げを実施する」とし、直近の利上げが信用と内需に影響を与えるにはもう少し時間がかかるとの認識を示した。

通貨リラは政策決定直後に下落したものの、すぐに切り返し、1211GMT(日本時間午後9時11分)時点では0.8%高の7.35リラ。昨年は20%値下がりしたことで輸入価格が高止まりし、食品価格やコモディティー価格の上昇に拍車がかかっている。

QNBファイナンスバンクのチーフエコノミストは、トルコ中銀が長期にわたり引き締め政策を維持すると明言していることを考慮すると、緩和サイクルに戻るのは従来想定よりも後ずれすると指摘。「利上げを見送ったことで、トルコ中銀は短期的にはインフレ率のさらなる上昇を予想していないとみられる」と述べた。

ロイター調査によると、21日の会合で政策金利を17%に据え置くとの予想が大勢だった。