[上海 18日 ロイター] - 米ウォルト・ディズニーの中国・上海ディズニーリゾートは18日、イスラム教少数民族ウイグル族の客が同リゾートの利用と近くにあるホテルでの宿泊を旅行予約サイトに拒否されたことが判明したのを受け、調査を実施していると明らかにした。

この顧客は「愛莎堡酒店式公寓」と呼ばれるホテルでの宿泊とディズニーリゾートの利用を含むパッケージを予約しようと試みたが、旅行予約サイト「Zlton.com」から同パッケージはウイグル族や外国人、香港、マカオ、台湾の身分証明書保持者には利用できないとの通知を受け、同サイト運営会社の顧客サービス担当者にも同じ理由で断られた。この会話のスクリーンショットが前週末に中国のソーシャルメディアやツイッターで共有された。

ロイターはスクリーンショットが本物かどうかを確認できなかったが、上海ディズニーリゾートの広報担当者はZlton.comが顧客に通知した内容は「全くの間違い」だと述べ、愛莎堡との提携関係もないとした。

テーマパークのチケットあるいは年間パス、予約コード、新型コロナウイルス対策の「グリーン健康コード」を保持し、入場口での検温で問題が無ければ誰でも入場できるとした。また、Zlton.comの調査を行っていると明らかにした。

愛莎堡のスタッフはロイターに、ウイグル族に宿泊を提供することは警察に許可されていないと語った。中国のホテルとゲストハウスが外国人に宿泊を提供するには通常は当局の許可が必要で、外国人宿泊客は警察への登録が義務付けられている。

中国の当局はウイグル族のホテル利用に関するいかなる制限も発表していないが、メディアやソーシャルメディアではここ数年、ウイグル族が宿泊を拒否されたり、チェックイン後に警察の嫌がらせを受けた話が掲載されている。

ディズニーリゾートを管轄する上海の警察当局はウイグル族への宿泊拒否について承知していないと述べた。

愛莎堡の近くにある別のホテルも、警察にウイグル族を宿泊させないよう指示されたと明らかにした。他の5つのホテルはウイグル族の宿泊は可能だが、警察に知らせる必要があるとした。ディズニーリゾートの2つの公式ホテルはウイグル族を宿泊客として受け入れているとした。