(ブルームバーグ): 英銀HSBCホールディングスは経営戦略を近く更新し、アジア全域で事業拡大を加速させる計画を打ち出す。マーク・タッカー会長が明らかにした。

タッカー会長は、昨年2月に直近の経営戦略を発表して以降の11カ月で「世界は変わった」との認識を示し、このため戦略をより急進的な内容にせざるを得なくなったと説明した。

「経済的な現実から、昨年2月に計画していたことをさらに急いで実現させる必要性が生じた」と、タッカー会長は18日、バーチャル形式で開催されたアジア金融フォーラムで発言。「富裕層向け事業の成長に現実的なチャンスがあるとみるアジアや、南アジア諸国での拡大を中心に、HSBCが注力する分野を確認することで計画を加速させる」と続けた。

HSBCの新たな戦略は、来月23日に通期決算と併せて公表される見込み。同行はこれまでに、従業員を3万5000人削減し、米国と欧州の業績が振るわない事業でコスト削減に取り組む方針を明らかにしていた。

原題:HSBC Chairman Gives Hints of Looming Strategy Revamp(抜粋)

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