[東京 18日 ロイター] - 財務省が2021年度予算審議に併せて国会に提出する試算のうち、国債発行の過半を占める借換債について、2023年度の発行収入額を157兆3700億円と想定していることが分かった。過去最大となる21年度計画額の147兆1929億円を10兆円規模で上回る想定で、累次のコロナ対策に伴う短期調達が響き、後年度にわたって発行総額が増える見通しだ。

複数の政府筋が明らかにした。21年度予算案に基づき、向こう3年の財政状況を同省が作成した「後年度影響試算」では、経済成長年率1.5%と3%のいずれの試算でも歳出改革と税収の回復を見込み、差額となる22年度の新たな借金は当初ベースとの比較では増えない。

同時に公表する国債整理基金の将来推計でも22年度の借換債収入額は143兆2300億円と、21年度当初計画額に比べて減少する。ただ、その後は23年度に増加に転じ、30年度の借換債収入見込み額は168兆7300億円に膨らむ。

(山口貴也 編集:久保信博)