[ソウル 18日 ロイター] - 韓国の文在寅大統領は18日、年頭会見を行い、バイデン次期米大統領はトランプ大統領と金正恩北朝鮮総書記の対話の道をさらに進めるべきだと指摘した。

トランプ氏と正恩氏はシンガポールで行った1回目の首脳会談で新たな関係構築と、朝鮮半島の完全な非核化に向けた取り組みで合意。しかし、2回目の首脳会談は不調に終わり、その後の実務者級協議も物別れとなっている。

文大統領は「バイデン政権の発足は、トランプ政権の達成を引き継ぎ、米朝対話、南北対話の新たな始まりに向けた転換点となる。われわれが、協議でシンガポール宣言から再出発し具体的措置を模索すれば、対話のペースが加速する可能性がある」と述べた。

北朝鮮が戦争の準備と非難している米韓軍事演習については、南北の軍事当局者による協議を復活させて協議することが可能だと述べた。

日本との懸案となっている元徴用工訴訟については、日本企業の資産が売却されるのは両国関係に「望ましく」ないとし、外交的解決を求める姿勢を見せた。