[東京 4日 ロイター] - 菅義偉首相は4日、新型コロナウイルス感染者数が急増する首都圏の1都3県を対象に、緊急事態宣言の再発令を検討する考えを表明した。複数の国内メディアは、今週中にも宣言を出す方向と報道。共同通信によると、9日から1カ月程度を軸に調整している。一方、1都3県は8日以降、夜間の外出自粛を住民に呼びかけることを決めた。

菅首相は4日午前の年頭会見で、新型コロナの感染状況について、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県が特に深刻だと指摘。飲食時の感染リスクが高いとした上で「(緊急事態宣言を)限定的、集中的に行うことが効果的だと思っている」と語った。同日夜に出演したテレビ番組では、念頭にある対象地域を1都3県とし、全国へ拡大することには消極的な姿勢を示した。

会見でもテレビ番組でも具体的な発出時期には言及しなかったものの、複数の国内メディア報道によると、政府は週内にも緊急事態宣言の発出を諮問委員会に諮る。昨春実施した小中学校の一斉休校は検討せず、まもなく始まる大学入試も感染防止策を講じて行う方向だ。

政府とは別に、1都3県は8日から今月末まで、午後8時以降の不要不急の外出自粛を住民に呼びかけることを決めた。また、酒類を提供する飲食店に対しては8日から、すべての飲食店に対しては12日から、午後8時までの営業時間短縮を要請する。

首都圏1都3県の知事は2日に西村康稔経済再生相と会い、発出を速やかに検討するよう要請していた。西村氏はその際、飲食店の閉店時間を前倒しするよう知事らに求めるとともに、時短営業に協力する店舗に都や県が支払う協力金を支援するため、地方交付金の拡充を検討する考えを示していた。

小池百合子都知事は4日、菅首相の会見を受け、「早速対応いただいたと考えている。ポイントはスピード、それと実効性」と記者団にコメント。宣言の発出に備え、準備を進める考えを示した。

年頭会見で菅首相は、緊急事態宣言の効果をより高めるため今月18日に召集予定の通常国会にコロナ対策特別措置法の改正案を提出する考えも示した。営業時間を短縮した飲食店などへの給付金と、違反した場合の罰則をセットで盛り込む方向だ。

緊急事態を実際に宣言すれば、7都府県に出した昨年4月7日以来となる。昨春は発出後に対象地域を全都道府県に拡大し、5月下旬までに順次解除した。菅首相は、再宣言となった場合は今月11日まで全国一斉に停止している観光需要喚起策「GoToトラベル」の再開は難しいとの認識を示した。

*内容を追加しました。

(山口貴也、中川泉、田中志保 編集:青山敦子、久保信博)