[東京 24日 ロイター] - 24日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比140円93銭高の2万6665円72銭となり、続伸した。手掛かり材料が乏しい中で、押し目買いが入り底堅い動きとなっている。前場の東証1部の売買代金は1兆円を割り込んだ。

23日の米国株式市場はダウ工業株30種が上昇、S&P総合500種も小幅高。追加経済対策への期待や失業保険申請件数の減少を背景に、今後の経済再開から恩恵を受ける可能性の高いセクターに買いが入った。一方、ハイテク銘柄の比率が大きいナスダック総合は下落した。

日本株は、目先的な調整の一巡感から押し目買いを誘い、全体的に堅調な展開となったものの、方向性が定まっていない。商いは引き続き細った状態となっており、そうした中で個別物色の動きが活発化している。個人の買い意欲が依然として強く、直近IPO銘柄がにぎわった。

市場では「日経平均が25日移動平均線を大きく割らずに再び上回ってきたことで、上昇トレンドの継続を確認した格好となり、長期資金の押し目買いを誘っている」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの中村貴司氏)との声が聞かれる。

TOPIXは0.56%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は8574億6900万円となった。東証33業種では、鉱業、鉄鋼、非鉄金属などが上昇し、値下がりは情報・通信業、その他製品の2業種のみとなっている。

個別では、指数寄与度が大きいファーストリテイリングが大幅上昇し、トヨタ自動車、業関見通しの上方修正を発表したイオンのほか、三井住友フィナンシャルグループなど銀行株もしっかりとなったが、ソフトバンクグループはさえない。

東証1部の騰落数は、値上がりが1556銘柄、値下がりが522銘柄、変わらずが106銘柄だった。