[東京 22日 ロイター] - ソフトバンクは22日、データ通信量20ギガバイトで月額2980円とする携帯電話の新料金プランを来年3月に導入すると発表した。NTTドコモが今月3日に発表した新料金プランとデータ量・料金で並んでおり、通信大手による低価格競争が激しくなっている。

ソフトバンクの新ブランドは、申し込みの受け付けなどをオンライン専用とすることでコストを抑える。榛葉淳副社長は発表会見で「このプランで(ユーザー)数を増やし、デジタルシフトでコスト削減する」と強調。ドコモによる低料金プラン「ahamo(アハモ)」の発表など、競合の動向は「一つのドライバーとして意識している」と述べた。

LINEモバイルを吸収合併した上で、ソフトバンク内のブランドとして提供する。新ブランドとワイモバイル、ソフトバンクの3ブランドをソフトバンクが直接提供することになる。ブランド間の契約解除料、番号移行手数料、契約事務手数料は無料とする。

榛葉副社長は、仮想移動体通信事業者(MVNO)のLINEモバイルと異なり「ネットワークはソフトバンクと全く同一の品質」と強調。LINEアプリで申し込みや情報の変更を可能とするほか、LINEの通信量は20ギガバイトの対象外で無制限とすることなどを「他社が追随できないポイント」とアピールした。

「5Gが全国の津々浦々で使えるようになるのは21年。ある意味5G元年」と指摘し、全てのブランドで5Gが利用できるようにすると説明した。ソフトバンクブランドでは、第4世代(4G)・第5世代(5G)通信網のデータ無制限プラン「メリハリ無制限」を月額6580円で3月から提供する。従来プランに比べ、データ量を50ギガから無制限に引き上げ、4Gは900円、5Gは1900円値下げする。

一連の施策でユーザー1人あたりの単価が下がるが、榛葉副社長はヤフーやZOZO、ペイペイなどの多角化や法人事業を含め全体で「経営責任をしっかり果たしていきたい」と述べた。

*会見内容など詳細を追加しました

(平田紀之 編集:内田慎一)