米アップル、アプリの個人情報利用を開示 開発者に義務付け
コメント
注目のコメント
テック企業の競合がデータの活用で議論されている中、アップル自社のビジネスモデルはデータに依存する分野が少ないため逆に透明性を前面に出していますね。アプリ開発者との関係は人気ゲーム「フォートナイト」運営者などから30%の手数料が高すぎるという批判を受けて、一部15%に下げるという処置がされていますが、同時にどのアプリが何のデータを使ってるかの確認はアプリ開発者への負担をさせるとも穿った見方で読み取れます。これまではアプリストアでの審査さえ通ればアップルが利用者の信頼を勝ち取ってアプリにデータ活用をさせていたところを、今後はアプリ開発者自身がきちんとアピールしないといけない様になりそうです。
今年6月WWDCに公表されて注目&話題、先週12/8から義務付けされています。以下のようなデータ以外は「デベロッパは、Appのプライバシー方針に関する情報(サードパーティパートナーのコードをAppに組み込む場合は、そのパートナーの方針も含む)をApp Store Connectに提供する必要があります。」というルール。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下の条件をすべて満たすデータの種類の場合、その開示は任意となります。
1)当該データがトラッキング目的で使用されないこと。つまり、広告や広告効果測定を目的としてデータがサードパーティのデータと紐付けされたり、データブローカーと共有されたりしないこと。詳細については、「トラッキング」のセクションを参照してください。
2)当該データが、サードパーティの広告、デベロッパの広告やマーケティング、またはその他の目的のために使用されないこと(これらの用語は「トラッキング」のセクションで定義されています)。
3)当該データは、Appの主要機能の一部ではなく、かつユーザーにとって任意の、頻繁に発生しないケースに限定して収集されること。
4)当該データはユーザーがAppのインターフェイスの中で提供するものであり、どのようなデータが収集されるかがユーザーにとって明白で、ユーザーの名前やアカウント名が、送信される他のデータ要素と共に目立つように送信フォームで表示され、ユーザーは収集のためにデータを提供することをその都度積極的に選択すること。
・Appから収集するデータの種類が、上記の条件の一部を満たしているものの全条件を満たしていない場合は、そのデータの種類をApp Store Connectで開示する必要があります。
・開示が不要になりうるデータの例としては、Appの主要な目的と無関係であり、上記の他の条件を満たしている、任意のフィードバックフォームやカスタマーサービスのリクエストを通じて収集されるデータがあります。
・明確にするために付記すると、ユーザーの許可の初回リクエスト以降に継続的に収集されるデータは、開示する必要があります。
参考)アップルの日本語の説明
https://developer.apple.com/jp/app-store/app-privacy-details/Webと同様、アプリでも個人情報利用が厳しくなってきましたね。
個人情報利用の開示は当然の流れだと思いますが、一方で事業者側としてはFacebookが反発しているように広告ビジネスを生業としている事業者は正確なターゲティングができなくなりビジネスの母体を揺るがしかねない大きなニュースなのではないかと考えています。