厚労省 ワクチン6000万人分供給で英製薬大手と正式契約
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注目のコメント
他の方がコメントしているように、今回のアストラゼネカのワクチンは超低温保存が必要ではなく、通常のワクチンの通常のサプライチェーンで供給できると理解しています。このため、「先端的な人たちに超迅速に」ではなく、「ちょっと出遅れたがより多くの人に幅広く」接種できると期待されています。
契約内容を細かくみておらず大まかな感想ではありますが、異なるポジショニングのワクチン・ポートフォリオを、国の人口をカバーできるだけ確保している日本はえらい、と思ってしまいます。早く入手できる機会があったのにパスしてしまい、供給量が足りないと見込まれる米国に住んでいると特にそう思います。アメリカは行き渡って余ったら高値で売ってやるよと言うタイミングでの供給。。
先進国でワクチンによる収束が最も遅いと予想されている日本。
ファイザーは常日頃(他の国の保険制度では受け入れられにくい)高額治療薬を積極的に日本に売り込んでくるくせに。先般、ウオールストリートジャーナルだったか、何かの記事で、メッセンジャーRNAワクチンの運搬の難しさを目にした。ファイザーのワクチンはマイナス70度での保管・運搬が必要。しかし、これを飛行機で運ぼうとすると、連邦航空局の規制に引っかかるというものだ。陸路であればドライアイスなどで運搬できる。しかし、ドライアイスは気圧の高い密閉空間の飛行機では危険物質であり、掲載量が厳しく制限されているとのことだ。そして、なんとボーイング1機で運べるワクチン量は、積載できるドライアイスから計算すると僅かに300個とのことだ。記事の正確さは分からないが、これが事実なら、米国内での普及には問題ないものの、諸外国への普及には相当な時間とコストがかかるということだ。何千万人に2回のワクチン投与を行うのに、一体どのくらいのコストと時間がかかるか考えると気が遠くなる。一方で船便で運ぶとすれば、ドライアイスでは対応できず、大規模な冷凍庫で運ぶしかないが、これも大量の電力を必要とするらしい。
これらを鑑みると、常温で保管できるワクチンの開発や、ワクチンのコスト負担に関する世界的な枠組みがないと、新興国にはワクチンは行き渡らないだろう。ワクチン格差が現実的になりそうだ。