[東京 11日 ロイター] - NTTの子会社NTTファイナンスは11日、国内最大となる1兆円の社債の発行条件を決めた。NTTドコモ株式の公開買い付け(TOB)の資金として金融機関から借り入れたブリッジローンの一部借り換えに充てる。

年限は3年と5年、7年、10年の4本で、それぞれ発行額・利率は1000億円・0.05%、3000億円・0.18%、2000億円・0.28%、4000億円・0.38%。

当初5000億円の起債を見込んでいたが、投資家からの需要が強いことを踏まえて段階的に1兆円へと増額した。金融情報・分析会社リフィニティブのデータによると、国内企業による一度の起債額で過去最大規模。NTTは、海外向けとして年度内に1兆円規模の米ドル債を起債する方向でも調整している。

NTTの有利子負債は2019年度の4.7兆円がドコモ株のTOBを通じて9兆円に膨らんだ。これをリース事業の分社化や債権の流動化、負債の返済で6兆円程度に抑え、格付けのシングルAを確保したい考え。