[ロンドン 9日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は9日、1年後に控えたロンドン銀行間取引金利(LIBOR)終了に向け市場に準備を促し、規制当局が対応の遅れを「注意深く監視」すると述べた。

英中銀の市場担当エグゼクティブディレクター、アンドリュー・ハウザー氏は、2021年末に満期を迎えるLIBORに基づく契約を市場参加者は数値化する必要があると指摘。「今のうちに計画を立て、リソースを確保すべきだ。規制当局は注視するだろう」と語った。

LIBORは、ポンドやドルなど5つの通貨について公表され、住宅ローンからクレジットカード、デリバティブまで、世界で総額400兆ドル規模に上る契約の価格設定に使用されている。

21年末以降は、主に中銀が算出する翌日物金利が主な代替指標として利用され、英中銀はポンド翌日物平均金利(SONIA)を公表する。

ハウザー氏は、市場参加者が来年3月末までに全ての新規取引をポンドLIBORから新指標に移行し、同年末以降に満期を迎える契約を縮小する必要があると訴える一方、特に現在の厳しい運用状況では、こうした目標の達成は難しいという考えも示した。