「あえて怠け者を許す」働きアリの不思議な生態
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ダーウィンの自然選択とホッブスの自然状態を結び付けると、進化上の競争が生まれるはずという考えは、遺伝的プログラムによって起こらないようになっているという論旨に聞こえました。
よくあるスペンサーの進化論をダーウィンの進化論かのように捉えた適者生存の考えですね。しかし環境に最適なような生存者は本当に遺伝的にプログラミングされているんでしょうか。競争が激しくなったら、みんながみんな競争するのをバカらしくなる自由意思がアリなどの社会的生物にはあるようにも解釈出来ませんかね。
批判されている今西錦司の棲み分け理論は、そうした無駄な争いを避けて共生する事例を示してますし、全員働くためには働かない個体が居ることでモチベーションが沸いたり、ちょっと報酬が多くなるインセンティブを付与しているとも言え、モノカルチャーにはならない多様性集団を形成するメリットがあると思うのですが、それは進化論というより社会集団の力学的な論理的帰結として検証されていないんですかね。
記事を読んで思い出したのは、飯尾和樹の「ゴロゴロ~♪ゴロゴロ~♪」ネタです。それが笑いになるというのは、働かざる者喰うべからずと建前では言いつつも、全員が怪しいファーストペンギンに付いていって絶滅を避けるための有効的なサボりと思っているから?
成長と効率化で突き進む社会で、成長の方向が間違っていたらボイコットという行動を積極的に取る若者も居れば、サボって醜態を晒しているかに見えるオッサン達の生命力を見て何かに気付くことも必要なんでしょう。進化論でも進化の方向が単一の定向化だけでなく、安定化の進化すなわち生き残ることで環境そのものを変えてしまうような現象もあるようなので、環境と個体はどちらが主なのか定めることの方が大事だと思います。異端は別の環境では異端でない、かも。