[ブリュッセル/ロンドン 7日 ロイター] - 欧州委員会のフォンデアライエン委員長と英国のジョンソン首相は7日、自由貿易協定(FTA)など将来関係を巡り電話協議に臨んだが、いくつかの主要分野で依然溝が埋められず、数日中に直接会談することで合意した。

両首脳は電話協議後に発表した声明で「主要分野で依然相違が残っており、合意のための条件が整っていない」とし、「数日以内に対面で議論する。(それに向け、)対立点の要旨をまとめるよう双方の首席交渉官に指示した」と説明した。

双方は、英国側海域での漁業権、企業の公正な競争環境の確保、将来の紛争の解決方法の3点で依然対立している。

ジョンソン首相は数日中に協議のためにブリュッセルを訪問する予定。

EUを離脱した英国が加盟国と同等に扱われる移行期間は年末に終了する。アイルランドのコベニー外相は、10─11日にEU首脳会談を控え、9日が事実上の交渉期限になると指摘した。FTAなどで合意できなければ、新型コロナウイルスの影響を受けている双方の経済へのさらなる打撃となる。

英ポンドはこの日、合意なき離脱への懸念で急落した。

EUの外交官は、合意期限まで数日となる中、英国と欧州経済圏の両方にとって決定的な瞬間だと述べた。

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