[2日 ロイター] - 米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は2日、新型コロナウイルスの感染拡大や財政支援の細りで、米経済の成長が頭打ちになっているほか、成長が再び加速しても雇用の完全な回復は期待できないという考えを示した。

年内から来年第1・四半期にかけ、成長は緩やかにとどまり、コロナ前の水準を引き続き下回ると予想。「経済は頭打ちの兆しが見られ、新型コロナの流行継続や財政支援の消滅が原因と考えられる」と述べた。

また、来年の春か夏までにワクチンが広く普及すれば、経済成長は年後半に加速する見込みだが、各企業ともコロナ禍で自動化や人員縮小を進めているため、これまでに失われた雇用の多くが回復しないと警告した。

米連邦準備理事会(FRB)の緊急融資プログラムは延長することが望ましいとし、コロナワクチンが広く普及するまでは、低所得世帯や中小企業向けに一段の財政支援が必要と訴えた。

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