[アジスアベバ/ナイロビ 1日 ロイター] - エチオピアでは、連邦政府軍が北部ティグレ州政府を率いるティグレ人民解放戦線(TPLF)に対する軍事作戦で勝利を宣言した後も戦闘が続いているもよう。専門家は、今後長期にわたるゲリラ戦に陥る可能性があると警鐘を鳴らしている。

既に11月4日以来の戦闘で数千人が死亡し、スーダンに多くの難民が押し寄せ、ティグレ州では住民が飢餓に苦しむなど深刻な事態が発生。同州と外部の通信はほぼ途絶しているものの、今なお連邦政府軍とTPLFの衝突が起きていると伝えられる。

TPLFを率いるデブレチオン・ゲブレミカエル氏は、州都メケレ周辺などで現在も戦闘は続いていると認めた。

ティグレ州の住民と連絡が取れるある国連の支援従事者も、まだ連邦政府軍の力が及ばない地域は多く、複数の場所で戦闘が行われていると明かした上で、支援従事者への協力姿勢もほとんど見られないと付け加えた。

アフリカ東部専門家のラシド・アブディ氏はオンラインフォーラムで「ティグレ州のさまざまな場所で小競り合いが継続しており、内戦の始まりを示す特徴をわれわれは目にしている」と述べた。

アブディ氏は、ティグレ州の地形や地域事情、歴史からすると、この内戦は長引くとみている。