[東京 30日 ロイター] - 30日午前の東京株式市場で、日経平均は小幅続伸。前営業日比22円20銭高の2万6666円91銭で午前の取引を終えた。前週末の米国株高を受け、好地合いを引き継ぐ形で朝方は堅調にスタートしたが、その後は利益確定売りが先行し下げ幅が拡大する場面もあった。ただ、押し目買い意欲も依然として強く、一進一退の動きが続いた。

短縮取引となった27日の米国株式市場では主要株価指数が上昇し、ナスダック総合が終値で過去最高値を更新した。日経平均も朝方は上値を追う動きとなったが、月末でポジション調整が行われやすい環境にあり、後場も売り買いが交錯する相場展開となりそうだ。

市場からは「テクニカル的には、前週末の日経平均の終値と25日移動平均線との乖離率が7%を超え、過熱シグナルも出始めている。高値警戒感もあり、今週どこまで調整するか見極める相場展開となるのではないか」(国内証券)との意見が聞かれた。

ただ、下げ幅が拡大する場面では依然として押し目買いも活発だ。「シカゴ日経平均先物がしっかりした動きとなっていることを踏まえると、海外勢の先高期待で日経平均は支えられているのではないか。マイナス圏に沈む場面では押し目買いも入り、下値は底堅い」(岡三オンライン証券・チーフストラテジスト、伊藤嘉洋氏)という。

TOPIXは0.46%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆2122億円だった。東証33業種では、金属製品、海運業、情報・通信業、その他製品など8業種が値上がり。半面、石油・石炭製品、鉱業、ゴム製品など25業種が値下がりした。

東証第2部に新規上場したバリオセキュアは、公開価格を4.44%下回る2150円で初値を形成。その後2244円まで上値を伸ばし、2195円で午前の取引を終えた。

東証1部の騰落数は、値上がりが659銘柄に対し、値下がりが1449銘柄、変わらずが68銘柄だった。