[香港 26日 ロイター] - 恒大物業集団による香港での新規株式公開(IPO)価格が想定の下限付近で決まり、資金調達規模は18億ドルとなる。関係筋3人が明らかにした。同社の親会社は中国不動産開発業界2位の中国恒大集団。

IPOへの需要がさえなかった背景には、多額の債務を抱える親会社の財務状況への懸念がある。中国恒大集団の6月時点の借り入れ額は約1240億ドルとなっており、国内業界で最悪だ。

関係筋によると、香港で今年2番目に大きい規模となる今回のIPOは1株あたり8.80香港ドルに決定。想定レンジは8.5─9.75香港ドルだった。

恒大物業集団はコメントを差し控えた。

このIPO価格に基づくと、企業価値は950億6000万香港ドル(123億米ドル)。調達資金の半分は恒大物業集団に、もう半分は中国恒大集団に渡ることになっている。

今回のIPOと従来の株式売却により、中国恒大集団の恒大物業集団に対する持ち株比率は59%前後に低下する。

恒大物業集団は12月2日に上場すると見込まれている。