TDK、大容量電池に200億円追加投資 家庭向けなど
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パウチ型といっても円筒型と同じように独自の巻回工法“マルチプル・タブ・ワインディング(MTW)”技術を採用しているTDK傘下のATL。
https://www.jp.tdk.com/tech-mag/front_line/009#section5
やはりパウチのイメージよりも結構厚いですね。
バッテリーの容量を増やすにはシンプルに発想して頂くと、正負極を厚くするか、正負極を積層することになります。単純に厚くすると電気を取り出すのに制約となるので、記事にもあるように高出力が望めません。
そこでATLは積層を巻回して実装することで複数タブから電流を取り出すアプローチ。
一方で24M Technolmgiesの半固体電池を採用して量産する京セラのクレイ電池は、レドックスフローと似た発想で流動体を使うことで厚膜の高容量と高出力のトレードオフを解決するアプローチ。
テスラ(パナソニック)やLG化学の円筒型でも巻回させますが、この時の位置合わせが問題になることが多く、最近のLG化学のバッテリー火災は恐らくこの辺りに問題を抱えているのではないのかと思います。
巻回工法は当然機械で巻きますから、形状や大きさが異なると専用機を用意することになりますが、巻くというローテクほど調整や品質確保には現場の技術者のノウハウも必要になってくるところ。
200億円の投資は、そうした製造技術が確立した上での量産のためのものでしょう。ATL(元々iPhone等の民生用)はCATL(車載・定置用)の母体なので、今回TDKが電動バイク向けの高容量バッテリーを量産していくとなると、両社の協力関係や知財に何らかの問題が発生することも考えられます。
TDKの海外メーカーのPMIはハンズオフになりがちなので、どこまで舵を手放さずにマネジメント出来るかが肝でしょうね。TDKがパナと異なり、電池でちゃんと儲けてる理由は?
https://newspicks.com/news/5139982?ref=user_336703