[フランクフルト 24日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は24日、新型コロナウイルス感染拡大への対応に各国政府が導入した支援策が打ち切られた場合、家計と企業は大きな打撃を受けると警告した。

ユーロ圏では各国政府が融資保証や雇用保証などの支援策を導入。ECBはこうした一連の対策が2021年末までに順次打ち切られれば、ユーロ圏の経済規模が大きい5カ国で国内総生産(GDP)が2─4%縮小すると試算。「政策措置の同時打ち切りは、回復の長期的な下方シフトにつながる恐れがある」とし、「こうした(崖から突き落とされるような)クリフエッジ・エフェクトは21年上半期に集中する」との見方を示した。

一方、支援策が長期にわたり維持されれば、長期的な経済成長が損なわれ、財政安定が危険にさらされるとも警告。「支援措置の打ち切りには大幅な短期リスクが伴うが、支援の長期化に伴う中期リスクにも留意する必要がある」とした。