[リマ 17日 ロイター] - ペルーの新たな暫定大統領にフランシスコ・サガスティ議員が17日、宣誓就任した。抗議デモや相次ぐ大統領交代で混乱が続く中、安定回復を目指す。

ペルーでは、議会が今月9日、州知事時代の汚職疑惑を理由にビスカラ大統領(当時)の罷免を可決。これを受けて抗議デモが各地に広がり、死者も発生した。[nL4N2HW12Z]

ビスカラ氏の後に暫定大統領となったメリノ氏も就任から1週間足らずの15日に辞任するなど、混乱に陥っている。[nL4N2I10V8]

サガスティ氏は来年7月までの政権任期いっぱい暫定大統領を務める見通し。4月11日には次期大統領を選ぶ選挙が予定されている。

同氏は就任の宣誓を行った後、議会での演説で「平静を保つことが不可欠だ。だがこれを受け身の姿勢や同調、屈服と混同すべきではない」と述べた。

サガスティ氏の選出を受けて緊張は和らいでいるもようだが、政治家に対する国民の不信感は根強い。16日夜には首都リマで数百人が新憲法などを求めてデモ行進した。

世界銀行に勤務した経験を持つサガスティ氏は、中道派「紫の党」に所属。閣僚はまだ任命していないが、ビスカラ政権のメンバー起用を排除しない姿勢を示している。