(ブルームバーグ): 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資・保険会社バークシャー・ハサウェイは、新型コロナウイルス感染症(COVID19)のワクチンや治療薬の開発が追い風となっている製薬大手に投資している。

7-9月(第3四半期)には米メルクやファイザーに新たに投資。アッヴィとブリストル・マイヤーズスクイブの保有株も増やした。16日に証券当局に提出した報告書で開示した。一方、ウェルズ・ファーゴやJPモルガン・チェースなど金融株の保有は引き続き減らした。

バークシャーが医薬品株を買い始めたのは、米ファイザーとドイツのビオンテックのコロナワクチンの臨床試験で90%を超える有効性が示されたとの発表の数カ月前だった。このニュースを受け、ファイザーの株価は急伸した。メルクもコロナの治療薬とワクチンの開発を推進している。

報告書によると、バークシャーが保有するアッヴィとブリストル、メルクの株式の価値は7-9月期末時点でそれぞれ18億ドル(約1880億円)余り。ファイザーは約1億3600万ドル。

バークシャーはコロナ危機の初期段階で航空株や金融株の売却に動いた。7-9月期も銀行株の保有を減らし、JPモルガンの保有株は96%削減した。PNCファイナンシャル・サービシズ・グループとM&Tバンクの持ち株も減らした。

ウェルズ・ファーゴはかつてバークシャーの最大の投資先で、30年以上にわたって株式を保有しているが、この数カ月間で徐々に減らし、9月末時点の保有株は約1億2700万株。

バークシャーは7-9月期にTモバイルUSの株式も取得。2億7600万ドル相当を保有している。

原題:Berkshire Bets on Vaccine Makers in Pandemic, Cuts Banks (1)(抜粋)

(持ち株の規模などを追加して更新します)

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