2020/11/11

【核心】LINEが目指す、新しい「検索サービス」のかたち

岡 ゆづは
NewsPicks編集部 記者
LINE NEWSをご存じだろうか。いまや国民的メッセージアプリとなった「LINE」上で見られる、ニュースサービスだ。
2013年に開始されたLINE NEWSの月間アクティブユーザー数は、いまや約7500万人にも上るからすさまじい。
そのLINE NEWSの記事を読むと、著名人の名前が「青文字」になっていることに気づく。
これをタップすると、その人物の基本情報や、出演していたテレビ番組・映画、写真などが、「人物図鑑」さながらに表示されるようになっている。
実はLINEはいま、「グーグルに匹敵する、統合型の検索サービスをつくる」ことを社内で掲げている。そして、この人物図鑑こそが鍵を握っていることは、まだあまり知られていない。

ヤフーとLINE、統合のゆくえ

LINEが検索事業への「再参入」を公式に掲げたのは、約1年半前、2019年6月のことだ。しかしそれ以降、その具体的な戦略については、ほとんど聞こえてこない。
LINEはその後、2019年11月にヤフーを傘下に持つZホールディングスとの経営統合を発表。その会見においてヤフーとLINEは、19年春頃から統合交渉を進めてきたと明かしている。
ZHDの川邊健太郎社長と、LINEの出澤剛社長(写真:森田直樹/アフロ)
これが本当ならば、経営統合を見越した上で、LINEが検索に再参入することをヤフー側も了承していると考えてもおかしくはない。
では、いかに統合を進めるのだろうか。両社は2021年3月には統合完了を予定している。
現在、ヤフーの検索エンジンの裏側はグーグルの技術が採用されており、ヤフーがグーグルにお金(サービスフィー)を払っている状態だ。