[22日 ロイター] - 米通信大手AT&T<T.N>が22日発表した第3・四半期決算(9月30日まで)は総収入が423億ドルと、市場予想(415億9000万ドル)を上回った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)がメディア事業の大きな打撃になったものの、携帯電話契約者数が予想以上に増加したことが寄与した。

株価は序盤の取引で一時約6%高の28.35ドルを付けた。

月額料金を支払う携帯電話契約者数は64万5000人純増した。ファクトセットのアナリスト予想は9000人の純減だった。

AT&Tはアナリスト向け決算説明会で、第4・四半期は携帯電話を買い替えたり、無制限プランに移行したりする傾向があり、ワイヤレス事業の好調が継続するとした。

一方、パンデミックの継続により、米国内の映画館は「不安定な状態」が続くとした。

映画やテレビ制作、有料ケーブルチャンネル「HBO」などを手掛ける傘下のワーナーメディアの収入は75億ドルと前年同期の84億ドルから減少。国内映画館の閉鎖継続が響いた。

米国内のHBOと動画配信サービス「HBOマックス」の契約者数は3800万人と、前四半期の3630万人から増加し、2021年の目標を1年前倒しで達成した。パンデミックに伴う外出規制が寄与した。世界の契約者数は5700万人。

調整後の1株利益は0.76ドルとアナリスト予想に一致。前年同期は0.94ドルだった。

パンデミックの影響により1株利益は0.21ドル減少したという。

また、在宅勤務の増加に伴い、米国内のインターネット契約者数が35万7000人純増した。