[ニューヨーク 20日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。米国の新型コロナウイルス追加経済対策を巡る楽観的な見方が強まった。民主党のペロシ下院議長は来月初旬までの支援実現に向けホワイトハウスと合意できると発言。20日中にも合意の兆しが見られるはずだと述べた。

レイノルズ・ストラテジーズのチーフ市場ストラテジスト、ブライアン・レイノルズ氏は「米大統領選での勝者が誰であれ、刺激策は講じられる」と指摘。「現在報じられている内容は目先的なものだ。最終的にはそれらがまとまって、一段の景気刺激策が生み出されるだろう。なぜなら、停滞している全てのセクターがそれを必要としているからだ」と述べた。

前日には追加経済対策を巡る不確実性が株価の重しとなっていた。米大統領選まで残り2週間となり、市場の混乱が高まると予想されている。

S&P11セクターの大半が上昇。金融<.SPNY>、工業<.SPLRCI>、一般消費財<.SPLRCD>の値上がりが目立った。

米司法省と11州は20日、米アルファベット<GOOGL.O>傘下のグーグルが市場での支配力を用いて競争を阻害しているとして、反トラスト法違反で提訴した。

ただ、アルファベットの株価は1.4%高。

ミラボウド・セキュリティーズのニール・キャンプリング氏は「泥棒を捕らえて縄をなうようなものだ。グーグルはすでに独占的な地位を確立し、インフラや人工知能(AI)、ソフトウエアや人材などに数十億ドルを投じている。こうした長年にわたる進展を巻き戻すことはできない」と述べた。

一方、第3・四半期決算は勢いを増している。リフィニティブによると、S&P構成銘柄500社のうち66社が発表済みで、そのうち86.4%が予想を上回った。

四半期利益が予想を上回った損保大手トラベラーズ・カンパニーズ<TRV.N>が5.6%上昇。通期見通しを引き上げた米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)<PG.N>は0.4%高となった。

一方、米動画配信サービス大手ネットフリックス<NFLX.O>は1%安。第3・四半期の有料契約者数の伸びが予想を下回った。

米IBM<IBM.N>が19日発表した第3・四半期決算は、売上高が市場予想を上回ったが、コロナ流行を背景とする世界景気回復を巡る不透明感を理由に第4・四半期の業績見通しを示さなかったため、株価は下落した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.13対1の比率で上回った。ナスダックでも1.16対1で値上がり銘柄数が多かった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 28308.79 +113.37 +0.40 28245.85 28575.03 28243.04 <.DJI>

前営業日終値 28195.42

ナスダック総合 11516.49 +37.51 +0.33 11531.83 11632.89 11471.24 <.IXIC>

前営業日終値 11478.88

S&P総合500種 3443.12 +16.20 +0.47 3439.38 3476.93 3435.65 <.SPX>

前営業日終値 3426.92

ダウ輸送株20種 11860.30 +152.21 +1.30 <.DJT>

ダウ公共株15種 881.15 +3.55 +0.40 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 2385.82 -0.03 0.00 <.SOX>

VIX指数 29.33 +0.15 +0.51 <.VIX>

S&P一般消費財 1246.19 +8.19 +0.66 <.SPLRCD>

S&P素材 412.62 +1.16 +0.28 <.SPLRCM>

S&P工業 684.70 +3.69 +0.54 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 671.25 -0.71 -0.11 <.SPLRCS>

S&P金融 412.01 +3.34 +0.82 <.SPSY>

S&P不動産 221.79 +1.60 +0.73 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 226.51 +2.54 +1.13 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 1238.56 +1.61 +0.13 <.SPXHC>

S&P通信サービス 198.19 +1.58 +0.80 <.SPLRCL>

S&P情報技術 2098.58 +8.00 +0.38 <.SPLRCT>

S&P公益事業 324.32 +1.83 +0.57 <.SPLRCU>

NYSE出来高 8.01億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23610 + 80 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物12月限 円建て 23590 + 60 大阪比 <0#NIY:>