麻酔科医6人を書類送検へ 東京女子医大で2歳児死亡
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この事件に関して、「使用が禁忌になっている薬を使うなんて言語道断だ」と思われる方が多いでしょうが、これには理解して頂きたい複雑な側面があります。
そもそも今回使用されたプロポフォールという薬は「鎮静薬」に分類され、点滴から静脈内に入れることで眠ってしまいます。眠ってしまえば本人が知らない間に治療が済みます。プロポフォールは数ある鎮静薬の中で、使用後は速やかに効果を発揮し、中止をすればすぐに効果が切れるという、「切れ味の良い薬」として、現場では重宝されています。一方で、プロポフォールは長期間大量に使用すると「重篤な副作用」がみられる場合があり、小児のほうがその危険がより大きいと言われています。日本の添付文書では小児に対するプロポフォールは「長期使用は禁忌」となっていますが、国によってルールはさまざまです。つまり小児に使用したら必ずしも問題になるとされている薬ではなく、手術中や術後の短期使用に関しては小児でも安全だというのが主流な意見です。
今回の東京女子医大の事件の問題点は禁忌の薬を使ったことではなく、プロポフォールを通常よりもかなり多い量で長期間使用したという点です。また、「プロポフォールを使用して死亡した」という報道もよく見られますが、プロポフォールを使うということは、もともと具合の悪い人に対して人工呼吸器を必要とするような集中治療が必要だったことを意味し、ある一定の確率で亡くなる人はいます。プロポフォールが悪かったのか、元の病気で亡くなったのかは区別する必要があります。人工呼吸器を付けた状態でICUに移された男児に対し、大人の限界量の2.7倍にあたるプロポフォールが投与されました。
警視庁は、ICUの医師が、投与量の管理や容態の観察を的確に行わなかったため男児が死亡したとして、当時のICUの責任者の麻酔科准教授ら医師6人を業務上過失致死の疑いで書類送検する方針を固めました。
プロポフォールは、人工呼吸器を付けた子供への投与が原則、禁じられていましたが、警視庁は「投与自体の違法性」は問わず、耳鼻咽喉科の執刀医らの立件は見送る方針です。どうしてこんなことになったのか、知りたいところですね
悪意があるとはとても思えないし…鎮静が全然効かない人だったのかなぁ?
このニュース当時は学生で「また女子医大かぁ」という印象しかありませんでしたが、医師になった今見てもなんでこんなことになってしまうのか謎だ。