[東京 15日 ロイター] - 全国銀行協会の三毛兼承会長(三菱UFJ銀行頭取)は15日の定例会見で、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた企業への融資は一巡しているものの、今後も、資金調達需要が生じた際には民間金融機関も政府金融機関や機構とともに企業支援を行っていく必要があるとの認識を示した。

三毛会長は、3月以降、手元資金を確保したい企業への融資は一巡しいったんの落ち着きがみられる状況になっていると説明。一方で、先行きが不透明な状況が続く中、再び事業者の資金繰りが悪化し資金需要が増加する可能性もあるとの警戒感も示した。

新型コロナの影響が長期化していく中で「資本性資金調達ニーズが高まるのか、注視していかなければいけない」とし、政策金融機関などの動きと呼応する形で、「(民間金融機関も)貸付を中心に、事業者の資金ニーズに効果的な支援を実現していく」との考えを示した。

全銀協はまた、三毛会長の後任にみずほフィナンシャルグループ<8411.T>の坂井辰史社長が内定したと発表。来年4月の就任を予定している。

(新田裕貴 編集:田中志保)