【ユーザー会レポート】アプリリニューアルで目指した新しい「NewsPicks」とは

2020/10/7
こんにちは、コミュニティチームの佐藤です。NewsPicksでは、ユーザーの皆さんとのコミュニケーションを目的に、年に数回ユーザー会というイベントを開催しています。その時々の旬なテーマや、利用者の方々のご要望などをお伺いする機会として、大切にしているイベントです。今回は、オンラインにて9月11日(金)に開催し、テーマは、10月に予定している「NewsPicks」アプリのリニューアルについてでした。100人以上の参加者の方と、1時間たっぷりとリニューアルについてお話させていただきました。NewsPicksからはCEOの梅田と開発責任者の文字がメインでお話させていただきました。

リニューアルの背景と目的

梅田:みなさんこんばんは。僕がユーザー会に参加するのはかなり久しぶりです。ご無沙汰しております。久しぶりでとても緊張しています。NewsPicks開設から3年間ぐらいは、よくこういった機会を設けさせていただき、全国を回りながら直接みなさんとお話をしていました。NewsPicksを始めて7年になりますけれども、その中でも一番楽しかった思い出の一つです。
当時はNewsPicksは吹けば飛ぶような存在でしたけれども、皆さんのおかげで今まで少しずつではありますが成長してこられたと思っています。ありがとうございます。感謝をお伝えしたいです。
一方、ここ数年でチーム内で問題意識がじわじわと高まってきたのも事実です。ビジネスパーソンの意思決定をしっかり支え、みなさんのアイディアの創発を促するような、つまりNewsPicksが本当に世の中にとってなくてはならないエッセンシャルなサービスになっていくことを考えた時、今の延長線では、どこかで頭打ちがきてしまうのではないか。どんどんサービスが複雑化してツギハギのようなものになってしまうのではないかと。
中でも特に問題意識を感じたのが、「コミュニティ」についてでした。NewsPicksの特徴は「メディア」と「コミュニティ」が高次元に両立していることです。
「メディア」とは、編集チームが作っているオリジナルコンテンツやコンテンツキュレーションチームが編成している誌面などですね。「コミュニティ」とは、ユーザーの皆さんが記事をpickし、そこに専門的なコメントを書いていただくことや、ユーザーさん同士がフォローしたり、いいねをしたりするというインタラクションがもたらす「場」ということになります。この2つがバランスした世界観は、NewsPicksを作った当初から一番大切にしてきたところですし、今後も大切にしていきたいところです。
この数年は、より「メディア」の側面の方が強くなり、「コミュニティ」への投資が十分ではなかったと反省しています。こういった背景もあり、今回のリニューアルの目的の一つは、いかに「コミュニティ」を次の次元へ活性化するかということです」
「もう一つは、ダイナミックインターフェイスに挑戦することです。一般的にパーソナライズと表現されることもありますが、私個人的にはパーソナライズという言葉だと、若干ミスリードだと感じています。 その人が興味あるものだけを表示するということは、特にニュースを扱う上で良くないなと思っているからです。
現行のUIだと、約7割の方は総合トップから移動しないんですね。ほとんどの方が同じ誌面をご覧になっている。本来皆さんは一人ひとり、アプリを起動する時間や頻度、その時その瞬間で見たい記事は違っているはずですが、今のNewsPicksは、皆さん同じものを見ていただく仕様になっていました。
今後は機械学習を使って、それぞれの方の行動様式に応じて必要なものを必要なタイミングでダイナミックに表示させていきます
「実は今回のリニューアルは、リニューアルして終わりではなくて第2弾3弾と続々と新機能を開発する予定です。その一つに「トピックス」という機能があります。僕が一番期待している機能です。これは誰もががコミュニティを作れるという機能です。開始当初はこちらで設定したテーマに参加していただく形になる予定ですが、将来的には、誰もがコミュニティを創出できる世界を目指しています。例えば「Saasビジネス」や「メディアの未来」というテーマを設定し、テーマに興味のある方々がコミュニティ内で情報交換をしていくというような機能です。
それを作るためにもまずはフィードをダイナミックインターフェイスに変えるという基礎を作る必要がありました。今はその土台を作っているという段階です」

新UIの発表と解説

梅田:具体的にどのような変更があるのか、画面をご覧いただきながら説明させていただきます。
まず、横タブがなくなっています。利用されている皆さんの使い方をデータで見ると、横のタブに行くという人が減っていました 。現行のアプリは、横スワイプしてタブを開くと縦に行き、タブの中でさらに横に行けるというような複雑な動きでしたが、ひたすら縦に行くというシンプルな動きになります。これが一つ目に大きな変更点ですね。
次にトップニュースです。当然ながらニュースアプリですので、今この瞬間何が重要かというトップニュースは大事にしています。トップニュースから順に強調して表示し、重要なニュースを誰もが見逃さないようにしています。
縦にスクロールして行きますと、今この瞬間に重要だと思うようなコンテンツがさらに出てきます。「コミュニティ」が重要ですので、皆さんのコメントが前面に出てくるような仕様になっています。例えばいいねが集まっているコメントがあれば、フィーチャーされるという機能があります。
他には、これまで「専門的な内容」や「共感できる」といったボタンが押されたコメントがなかなか皆さんにシェアされず、そのボタンを押すインセンティブがありませんでした。今後は、そのボタンが押されているものをできるだけ前面に表示する仕様になります。専門的なコメントを見つけたら、ぜひ皆さんアクションしていただければと思います。
皆さんがフォローしたユーザーの記事というのも優先して表示するようになっていますので、是非皆さんには「フォロー」を今以上に有効活用していただきたいと思っています。現行のUIだとフォロー機能をあまり活用されていない方もいらっしゃいますが、新しい UI ではフォローすることで皆さんのタイムラインがより充実することになります。フォロー/アンフォローを積極的にやっていただけるとより有意義なタイムラインになると思います。
これまでカテゴリとしてタブにあったものは、横スクロールセクションとして存在します。カテゴリがなくなってしまったわけではありません。興味があるセクションが出てきた際にはしっかり横スクロールして見ていただけるようになっています。ここはもっとカスタマイズしたいというお声もいただいています。カテゴリの横に編集機能を設ける予定になっていまして、興味のないカテゴリなどは調整できるよう編集機能を考えています。
今ご覧いただいたのは、1度目にログインした時の画面でした。例えばここで食事に行くなどアプリを閉じて30分後にまたアクセスしたとします。このときに、同じ記事が再度表示されると「もう見たよ」となりますので、その時には必ず違うニュースを表示するようにしています。その場合も必ず一番上にはトップニュースセクションがあり、どのニュースが大切か必ず表示していますが、スペースはギュッと縮めています。 前回チェックした記事やコメントは表示しないようになっています。ログイン頻度やログインのタイミングによって、表示内容をダイナミックに変える仕様にしています。

テスト結果の共有と分析

梅田からリニューアルについて、その意図と概要をお伝えしたのち、開発担当の文字より、リニューアルの開発過程で実施したテスト結果やそれを踏まえた開発の経緯をお話させていただきました。
文字:アプリテストにご参加いただいた皆さまありがとうございました。先ほど梅田からも申し上げましたが、今回のリニューアルの大きなテーマがメディアとコミュニティの融合というところであります。
いつもコメントしてくださっている皆様が NewsPicksを支えて下さっているわけですが、このコミュニティの活性化というのが本リニューアルの一番の狙いでした。この点に関しては、テスト結果から申し上げると、大きく活性化しています。コメント数やいいね数などのアクションはとても増えています。
・コメント数:約 25% の向上
・いいね数:約 60% の向上
・フォロー数:約 2% の向上
(※ 一人当たりのアクション数を比較)
中でも NewsPicksをたくさん使ってくださっている方々については、記事のタップ数もかなり増えていました。いい記事やいいコメントに出会って、それにリアクションするというサイクルが上手く機能しているのかなと考えています。
現行のUIと違い、必ずコメントページを挟む仕様ではなくなっています。記事をタップすると記事ページへ、コメントをタップするとコメントが開くUIに変えています。結果、ユーザーの方の記事本文の閲覧件数が大きく増えていました。総じて「メディアとコミュニティの融合」というところ、特に「コミュニティの活性化」は現状うまくいっているのかなと思っています。
次に新規ユーザーの皆さんの満足度ですね。今まで NewsPicks をお使いいただいていない新しいユーザーの皆様にご満足いただけたかどうか、というところも重要な指標としてウォッチしておりました。こちらについては、コメントが増えることで、コミュニティが盛り上がり、重要な記事と皆様のコメントを一緒にワンフィードというシンプルなUIで表示することによって新しいユーザーの皆さんの満足度も上がるはずだ考えていました。
一方、この点については、想定通りの結果とはいきませんでした。今後新しい利用者の方の満足度が上がるように、引き続き改善を重ねていきたいというところです。
もう一つ、継続して考えていきたいポイントは、1日に1回から3回ぐらいまで使ってくださっている方々の満足度です。社内ではライトユーザーからミドルユーザーと呼んでいるのですが、この方々の記事のタップ率(CTR = Click Through Rate:表示された記事のうちタップされた回数)が下がっているということが明らかになっています。記事の閲覧数が減ったりリアクション数が減っているというわけではないのですが、この数字が下がるということは、記事の発見効率が悪くなってしまっているというのことを示唆しているのかなと考えています。
おそらくこの層の方々は朝もしくはお昼休みに、必要な記事を見ようと思って NewsPicksを開いているけれども、今までより発見の効率が悪くなってしまっているのかなと思っています。記事のタップ数自体は変わっていないのですが、効率は悪くなっている。ここも改善をしていきたいところです。
総じてコミュニティの活性化というのはうまくいっていますし、新規ユーザー、ヘビーユーザーの皆さんの記事のタップ数は増えていますので、これを踏まえてライトユーザーからミドルユーザーの皆さんの満足度をさらにあげていけるように改善していきたいと考えています。
原因をしっかり分析して次のアクションに繋げて行きます。
梅田:データの意味を把握することは大切ですね。
今回のUIは無限スクロールなんですね。時間があればどんどんスクロールできるということになります。スクロールすればするほどCTRが低くなるとのは必然のことですので、CTRが下がるということは必ずしも悪いことではないということかもしれません。
スクロールやインプレッションなどしっかり分析しているわけなのですが、我々の見解としてはスクロールが増えたとしても、もう少し効率を上げていきたいねというのがチームの認識ではあります。
重要なのは、皆さんから定量的定性的なフィードバックをもらい、私たちが頭をひねって新しいものを出すというこの改善のサイクルですね。これを高速にまわしてくということが一番大切なのかなと思っています 。今まさに高速に改善している最中でございます。

参加者からの質疑応答

佐藤:それではここからは、皆さんからのご質問・ご要望にお答えしてまいります。皆さんからの質問を私が読み上げ、梅田・文字が回答していきますね。
佐藤:1つ目の投稿です。操作性が良くなり記事が発見しやすいとの評価が多い反面、「一覧性が低下した」「見たい記事にたどり着けなくなった」というお声も多く頂戴しています。
相反するところではありますが、私たちはダイナミックインターフェイスに変えると意思決定をしたわけですが、この意思決定についてと、今後どのように使っていただけると良いでしょうか?
梅田:このフィードバックはよくわかります。社内テストでも最も多かった声でした。
やはり、世界観がガラッと変わりました。これまでは決まった枠があり整理整頓された世界観でした。全て整理整頓されていました。新しい世界観は、枠を取り払い記事やコメントが「無限」に表示できるようにしています。より能動的に記事を取りにいきたいと思っていた方、より論理的思考を望む方にとっては非常に気持ち悪さがあるのはよくわかるところです。
一方、先程もお話したとおり、能動的に使っていただいている方が全体から見ると少ないというのが数字から見えています。そのため、アプリを開いた時に、ワンフィード上に自然と記事やコメントが上がってくる。自分が考えて能動的に記事を探しにいかなくても、勝手に表示されるという方が良いのではないかと考えたのです。
数字としても、新UIのワンフィードの方が記事を読む回数が増えているのが見て取れます。ただ、気持ちが悪いというのはよくわかります。僕自身とてもヘビーユーザーで、どこにどんな記事があるか記憶しているんですよね。そんな私でも、使っているうちに新UIの方が使い勝手が良くなりました。一部トレードオフがあるということは理解していますけれども、そこは是非新UIを使い込んで見て頂けると嬉しいです。時間がかかる方もいるかもしれませんが、気持ちよく記事に出会える体験をご提供できるように頑張って改善して行きます。
オリジナルの記事や動画については、もう一度見たいというニーズがあると思います。そのニーズに応えるためにはフッターに専用ページへのショートカットを設けていますので、そこから必ず見ていただけるようになっています。テストの結果としてもワンフィードになって下タブを使われる方が増えていますので、今後も内容を充実させていきたいと思います。
今お話を伺っていて思いましたが、カテゴリのところにチェックボックスを入れると、必要なニュースに関しては必ず通知がいくというようなことができるといいかもしれない。文字くんどうかな?
文字:カテゴリに関しては選べるようにしていきたいと考えています。編集ができるような開発を進めています。通知を飛ばすような開発は可能だと思いますので検討したいですね。
梅田:カテゴリーへダイレクトに繋がるバイパスをを作るとかもあるかもしれないけど、どこかに導線をつけるとなるとまた複雑になるので色々頭ひねった方がいいですね。
好きなカテゴリのプロピッカーをフォローすることで、好きな記事が上がってくるといったことも今、文字チームで機械学習を作りこんでいるところです。希望する利用者に対しては、例えば、テクノロジーのカテゴリーが優先的に表示されていくというような仕様になっていく予定です。
佐藤:記事表示にまつわるお問い合わせもいただいています。
記事の更新が少ない。何度も同じ記事が出てしまう。どういうアルゴリズム思想なのでしょうか?どう改善してくのでしょうか?
文字:基本的な考えとしては、先ほどから申し上げているように「メディア」と「コミュニティ」の融合をやろうとしています。ユーザーの多くは朝昼晩と決まったタイミングでNewsPicksを見られることが多いのですが、そのタイミングで重要なニュースをみなさんにお届けする。何度も使っていくうちに徐々にフォローしている記事や興味のある記事がどんどん出てくるという設計になっています。つまりライトに使っているとを重要な記事、ヘビーに使っていくと興味関心のある記事がより表示されるというような考え方になってます。
梅田:ただ、何度も同じ記事が出るのはおかしいですね。それは意図しているものではないので改善しなくてはいけませんね。
佐藤:次はアクセシビリティについてのご要望です。音声操作や音声読み上げも実装してほしいといただいています。
文字:ここは手が回ってないところで、申し訳ありません。実際にお声もいただいていますので対応していきたいのですが、そこまででまだできていない状態です。
私たちとしては今回のリニューアルで土台をしっかり作っていき、コミュニティを活性化していくいうのが今年の目標ですので、まずそこにフォーカスしたいと思っています。
佐藤:WEB版の改善は予定はないですか?
梅田:これもやりたいと思っているんですけれども、優先順位ですね。NewsPicks全ユーザーの9割がアプリユーザーですので、今はこの9割の皆さんにフォーカスしているということです。ゼロから作り変えるというようなフェーズになりますので、今はやっぱりに選択と集中でアプリを優先度高く改修しています。
佐藤:モバイルのデータ通信容量の消費が多すぎる。。ここは何が原因で、また改善される予定はありますか?
文字:問題として認識しておりまして、今でも改善を重ねておりますが、容量を使っている大きな要因は、外部メディアサイトです。現行のアプリは、コメントページを挟んでさらに外部サイトの記事を開くという画面設計になっていました。コメントページから外部サイトに移動する際に、改めてページを開くと重く感じてしまうので、ユーザー体験を良くするために裏で外部サイトを開いていました。
これによって容量を使ってしまっていたのですが、新しいUIではこの画面設計はやらないようにしています。インフォグラフィックの記事に関しても、画像を圧縮など改善を重ねているところであります。
佐藤:先ほどの説明の中で 横スクロールを減らしてシンプルにしたいという話があったが、かえって複雑化しているのではないか?
梅田:素晴らしいご指摘ですね。縦にも横にも行かなきゃいけないことに変わりはないのですが、主従関係をはっきりしておくことが大事かなと思っています。
今回、主は縦なんですね。興味のあるカテゴリができた時は、横にスクロールするという仕様になっているので、主従の優先順位がはっきりしていることが大事かなと思っています。現行のUIで言いますと、最初から横の選択肢もあり縦の選択肢もあり、さらに縦にスクロールした後にまた横にスクロールできるエリアが出てくるという仕様です。主従が入り繰りになってしまっていたところがありましたので、それを綺麗に整理したという意図です。
ただ、作り手側が論理的に言っても、ユーザーのみなさんが気持ちよく使っていただかないと意味がないので、使っていく中でフィードバックいただければと思いますし、我々もデータを見て判断していきたいと思っています。
佐藤:アカデミアのアプリとの使い分けや機能分類はどのようになりますか?
梅田:実は今まさに、アカデミアのリニューアルを検討しているところです。まだ正式には何も決まっていませんが、できれば来年リニューアルをしたいと思っています。そのタイミングでアカデミアのアプリサービス全体をどうしていくか発表できればと思います。来年初頭くらいかな。楽しみにしていただければと思います。
佐藤:特定の企業組織のコミュニティを強化するためにNewsPicksを生かしていくといった計画はありますか?
文字:実はすでに取り組んでおりまして、「NewsPicks Enterprise」というサービスをご提供させていただいています。これは企業様に対して、会社専用のコミュニティを作って記事やコメントのやり取りができるサービスです。さらに我々の持っているコンテンツ制作のノウハウを、企業変革に役立てていただけるように、ご提供させていただくというサービスです。
佐藤:表示する情報を絞るという方向に感じました。ニュースやコメントの表示が偏ってしまうということに繋がりかねないのではないかと気にしています。
梅田:実際使ってみていただくとイメージが湧くと思うのですが、偏るというよりも、「こんなコメントがあったのか!」「こんな記事もあったんだね」と、今まで出会えていなかったものに意図せず出会う体験の方が増えているのじゃないかなと思います。
ぜひ試してみていただきたい。その上でどう感じられたかご指摘いただければなと思います。先ほども申し上げたとおり、パーソナライズという言葉では置き換えるつもりはないこと、また、そういう形で開発をしていないということだけご理解いただければと思います。
文字:仮に興味がなかったとしても重要なニュースは必ずお届けする設計になっています。既に使っていただいた皆様からも、「新しいニュースに出会えた」という声をいただいています。
佐藤:リニューアルにあたって参考にしたメディアはありますか。
梅田:特にないですね。それよりもNewsPicksを作った時の原点にもう一度立ち返ったという方が大きいです。私自身が一人のビジネスパーソンとして会社勤めをしていた時に、インターネット時代が到来しました。その中で自分が触れるニュースの数が増えている中で、必要とするニュースにしっかり出会いたいという「発見の欲求」と、出会ったものに対して深く正しく理解したいたいという「理解の欲求」。この2つがニュースに求められている根源的な欲求だと感じました。この欲求はこれからも大きく変わらないはずですので、ここをしっかり深掘っていこうと思い続けています。
今回のリニューアルはこの原点に立ち帰るということです。新たなライバルを見据えているということではなくて、まず自分たちとユーザーの皆さんだけを見て作っています。これはNewsPicksだけではなくてユーザベースグループ全体でいえるところですけれども、競合を見てサービスを作っているということはないです。
佐藤:誤って同じ記事をタップしてしまうことによってタップ数が増えたということはないでしょうか ?
文字:おそらく違う見た目のモジュールの中に同じ記事が出てしまうという問題かと思います。例えばフィードに流れる通常の記事とカテゴリーの中の記事で、同じものが表示されてしまい、再度タップしてしまうのではないかということかと思います。
こちらについては、多くのユーザー様にとってはそこまで重複しないようになっているかと思います。この重複によってタップ数が増えているかというと、数値的には増えていないという認識でおります。
佐藤:QuartzとNewsPicksは融合されるのでしょうか?
梅田:融合の定義にもよりますが、ブランドはしっかり分けていくべきだと思っています。メディアのブランドというのはそれぞれ個性を持っているものですので、しっかり分けたいと思っています。
今も編集部では一緒に動いて作り上げている記事もありますし、Quartzの記事は定期的にNewsPicksで配信しています。こういった取り組みは今後も積極的にやっていきます。
お互いのアイデアを交換して、新たな記事を作成している例もあります。。例えばQuartzでは象徴的なチャートを毎日1枚ユーザーに届けるコンテンツがあるのですが、リニューアルのタイミングでNewsPicksでもそういったものができたら面白いねという話もしています。コンテンツの融合は今後も取り入れていこうと思っています。
佐藤:現行のUIになりますが、読みかけの状態でアプリを閉じ、再度閲覧した際にリセットされてしまうのが辛い。とのお声です。
文字:このお声はを何度かいただいていて、改善を考えています。原因としては、最近のスマホのOSですと、しばらくアプリを使っていないと一旦アプリが自動で終了してしまうんですね。割と早く終了してしまうので、違うアプリを使っているといつの間にかNewsPicksは落ちていて、改めて開くと初めからやりなおしという状態になっています。
これに関してはリニューアルアプリで改善をしようと思っています。ただ常に前回の画面を開けばいいのかというと、そうではないとも思っていますので、そこはバランスを見ようと思っています。
梅田:新UIだと確かにそういう仕様になっているね、そういう意図だったんだね。
確かにコメントいただいたようなニーズはありますが、一方でしっかり読み終わっているのにまた同じ場面に戻ってしまい、本当はトップに戻りたいのにわざわざ戻らないといけないというシーンも発生しています。これが「読みかけである」というユーザー行動をどう読み取るのかが開発の腕の見せ所ですね。
文字:そこは本当にバランスで、長く残していることは使いづらくなるので様子を見ながらですね。
佐藤:最後のご質問です。ライブイベントがなくなり、アカデミア会員の価値が薄れてきています。
梅田:その点認識しており、本当に申し訳ないと思っています。もう少々お待ち下さい。新しいタイプの動画を仕込んでいるところです。先ほどもお話したとおり、今そこをテストして、来年初頭に新しいものをお届けできるようにトライしています。現状ではご迷惑をおかけしており、申し訳ありません。
梅田:今日は本当に有難うございました。早速、カテゴリについて新しいアイデアも生まれましたので、開発チームと会話したいなと思っています。
新UIのローンチはは10月後半くらいを目指しています。あと1カ月ぐらい最後の追い込みをしていきたいと思っていますので、皆さん引き続き支援頂けると嬉しいです。
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ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。梅田・文字から皆さまに直接お話し差し上げたことも、皆さまからご質問ご要望を伺えたことも大変貴重な機会となりました。

次回は以下日程にて皆さまと交流の機会を開催いたします。NewsPicksCEOの梅田、COO坂本ほかNewsPicksのメンバーが多数参加予定です。

開発秘話や取材の裏側など普段はお話ししない内容も交えながら、アプリリニューアルや今秋から始まる新サービスなど、NewsPicksのこれからの展開についてお話しします。ぜひ、奮ってご参加ください。

イベント開催概要

●開催日時:2020年10月16日(金)20:00〜21:30
●参加費:無料
※お申込みはお一人につき1回とさせていただきます
●ご応募期間:10月13日(火)23:59まで
※お申し込み多数の場合、応募期間に関わらず締め切らせていただく場合がございます。
【タイムテーブル(予定)】
20:00〜 ご挨拶・NewsPicks 新機能などご紹介
20:15分〜  トークセッションとQ&A
梅田 優祐 NewsPicks代表取締役会長CEO
坂本 大典 NewsPicks代表取締役社長 COO
佐藤 留美 NewsPicks編集部副編集長 
ほかNewsPicksメンバー多数参加
21時00分〜 懇親会タイム
(※ご応募多数の場合は抽選となります)
21時30分  終了予定