[ベルリン 30日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が発表した8月の小売売上高指数は、実質ベースで前月比3.1%上昇した。

ロイターがまとめた市場予想の0.5%上昇を大幅に上回った。家計支出が第3・四半期の景気回復を促すとの期待が浮上している。

7月分は前月比0.2%低下に上方修正された。

8月の小売売上高指数は、前年比では3.7%上昇。7月分は同5.0%上昇に上方修正された。

小売売上高統計は振れが大きく、後日、修正されることが多い。

品目別では、家具・家電の販売が8%増加。オンライン販売も23%増と引き続き好調だった。衣料・靴の販売は10%減少した。

ドイツ政府は3月以降、前例のない景気刺激策を相次いで打ち出している。

7月1日ー12月31日まで付加価値税(VAT)を引き下げる措置については、一部の企業が減税分を消費者に転嫁していない可能性が指摘されており、効果について一部で疑問の声が出ている。

ただ8月の小売売上高指数は、新型コロナの感染拡大前の2月との比較で5.8%増加しており、小売り業界がすでに危機を脱したことを示している。

ドイツ小売業連盟(HDE)は先週、今年の売上高(名目ベース)の予想を従来の4%減から1.5%増に修正。オンライン販売の拡大やVAT減税、子育て世帯への現金給付が寄与していると表明した。

*内容を追加しました。