[イスタンブール 29日 ロイター] - トルコのアルバイラク財務相は29日、新型コロナウイルス危機から回復する中、今年の経済成長率が0.3%になる見通しだと表明した。ただ、最悪シナリオでは1.5%のマイナス成長になると警告した。

同相は政府の新たな中期プログラムを説明する中で、第4・四半期のGDP(国内総生産)伸び率は第3・四半期と比べ鈍化するものの、2021年には5.8%に加速すると述べた。

トルコ経済は第2・四半期に9.9%縮小したが、その後は回復し始めている。

同相は、金輸入と新型コロナに伴うロックダウン(都市封鎖)を背景とする観光収入の減少で2020年は経常収支の黒字化を望めないが、経常収支を改善し、持続可能な成長の達成を目指すとした。

リラ相場<TRYTOM=D3>は今のところ財務相発言の影響をほとんど受けていない。29日にはアゼルバイジャン・アルメニア衝突への懸念から過去最安値となる1ドル=7.8550リラを付けた。

中期プログラムによると、インフレ率は2020年に10.5%、21年に8%、23年に4.9%になる見込み。